絶望のススメ
「今日はずっと弾きまくってた」
「いいイメージができた」
何を言おうが自由だし、どう思い込もうが勝手だよ。
仲間内でライブやって「よかったよー」ってお互いに言い合って、鵜呑みにできるならそれが幸せなのかもね。
でもさ、そんなキミは仲間内から外に出たら一瞬で叩きのめされるよ。
自分の演奏録音して、ひとりでゆっくり聴いてごらん。
それがどんなに酷いものか。
自分の「イメージ」なんてしょせんは勝手な思い込みなんだってこと。
ライブなんてその場限り。風みたいなもんだ。
吹き去ってしまったらハイそれまで。
その風に勝手な妄想を擦りこむことなんて簡単だよ。
テキトーなこと言っても証拠残ってないんだから。
でもそこでちゃんと「証拠」を残す。
自分のやったことを振り返る。
真剣に向かい合って、そして絶望する。
次はもうちょっとこうやろう、と考える。
その通りやってみたつもりでも、聞き返すとやっぱり酷い。
また絶望する。
その繰り返しなんだよ。
その絶望をどれだけ経験しているか、なんだよ。
できないことに挑戦して、できたと思って、でもやっぱりできてなくて、また挑戦する。
絶望から立ち上がった時に初めて「光の種」ができる。
絶望した数だけ種ができる。
光って見える人は種をたくさん持ってて、それを育てた人。
「天才」なんてこの世に存在しない。
「凄い」と言われる人は生半可なく努力してる。
絶望もたくさんしてる。
居心地のいい仲間内に浸って、絶望から逃げまわってる人は光ることはない。
決して。